東京、2017年10月20日 – クッシュマン・アンド・ウェイクフィールド株式会社(本社:千代田区永田町)のリーシング・アドバイザリー・グループのヘッドを務める加藤圭至は、東京ビッグサイトで2017年10月16日、17日に開催された株式会社ビル経営研究所主催、「第19回不動産ソリューションフェア」にて、初日にセミナー講師として登壇し、フェア来場者に講演を行いました。
『リノベーションだけじゃない、中小オフィスビルのリーシング戦術』と題した講演の内容は次の通りです。
2020年までの今後三年間に東京ではグレードAオフィスの大量供給が見込まれています。実は2020年以降も大量供給が継続することが当社の調べで分かっています。それに加え、就業人口の減少や在宅勤務の普及など他の要因と相まって、中小オフィスビルは長期的に空室率が上昇すると考えられます。
このようなマーケット概況を把握したうえで、中小オフィスビルの安定経営のために行える方策は何でしょうか。オフィスビルのリーシング現場から見えてきたのは、この15年程でテナントが重視するビルの評価基準に違いが出てきているという点です。賃料、所在地、交通アクセス、最寄り駅からの距離といった必須項目に加え、以前であればOAフロアや機械警備、個別空調の有無などが評価を左右するポイントでした。しかし現在では、女性目線でトイレが設置されているか、個性的なオフィス作りに効果のあるカーペットをテナントが選べるか等が評価基準として重視されています。リノベーションの追加投資を伴わない戦術としては他にも、前のテナントの原状回復費用を現金精算し、それを次のテナントへ内装工事費として還元したり、保証会社を積極利用することで敷金を減額させることも有効です。こうした初期費用の低減など、テナントの立場に立って魅力のある施策を提供していくことで、今後も選ばれるビルとなっていくのではないでしょうか。
当日は定員を超える約60名の不動産関係者が講演に来場し、リーシングを行う上での実践的なアドバイスに、メモを取る姿が至るところで見られました。
本講演に関するお問合せ:
加藤 圭至
シニア・ディレクター、リーシング・アドバイザリー・グループ
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keiji.kato@cushwake.com
メディア・コンタクト:
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