5Gの出現とリモートワークへのシフトが加速し、APACにおけるデータセンターの必要性が急増しました。直近のマーケットレポートでは、4つのデータセンターの市場動向を調べました。ビジネス機会に富んでいる今、これらのレポートは投資家、オペレーター、サービスプロバイダー等にとって、APACデータセンター市場で次のステップを検討する際に不可欠なガイドといえるでしょう。
シンガポール
2021年迄 データセンター新設に関するシンガポール政府のモラトリアム(一時停止措置) が起きましたが、それでも需要が減速する兆候は見られませんでした。249MWの施設は現在建設中であり、クラウドサービスプロバイダー大手は拡張計画の立地について引き続きシンガポールを示唆している事から、この島国が将来データセンターとして成長し続ける事は、ほぼ間違いないでしょう。
市場参加者による関心の多くはシンガポールが持つローリスク環境にあり、クラウドサービスプロバイダーはデータセンター投資が堅実な長期的リターンをもたらすと確信しています(詳細については Prepped Cities レポートをご覧ください)。充実したインフラ設備に伴い、電力や労働における有利な価格設定を提供する東南アジア諸国において、シンガポールは有力な投資先となるでしょう。
シンガポール・テレコム、ズーム、オラクル クラウド等の企業に適した、シンガポールのデータセンターにおける市場成長見通しの詳細は、最新の シンガポールデータセンターアップデートレポートをダウンロードして下さい。
シドニー
クラウドサービスプロバイダー大手がAPACでのシェアを拡大する中で、シドニーの市場は必要不可欠なブロックチェーンの中継地点として注目を集めています。ITインフラストラクチャをクラウドへ移行する多国籍企業を囲い込もうとしている企業にとって、シドニーのリージョナル・ハブとしての位置付けは重要な意味を持っています。現在172MWの施設が建設中であり、2020年の静かな現地不動産取引量を裏切るような、大幅な拡大の勢いが同セクターでは見られます。
オーストラリア市場においてマネージドクラウドサービスにおける需要が増加していますが、それは民間機関だけではありません。オーストラリア国税庁からシドニー大学まで、オーストラリアの公共セクターにおいて2020年は効率化及びコスト削減を目標とした重要なIT近代化の取り組みが見られました。
マイクロソフト、AWS、エアートランク等の多額の投資を行っている企業による、シドニーのデータセンターにおける市場成長の見通しについての詳細は、最新の シドニーデータセンターアップデータレポート.をダウンロードして下さい。
東京
日本の首都は最近APACにおけるハイパースケールデータセンターのハブとして注目されており、エクイニクスとGICが今年初めに10億ドルのベンチャーキャピタルを設立した事例もその潮流の一つです。
”digital cliff”と呼ばれる経済損失リスクからの脱却を図る為、多くの日系企業が進行しているデジタルトランスフォーメーション(DX)の結果を大きなチャンスとみており、Google、アリババ、PCCW等が日本へ参画しています。300MWのキャンパス「TOK1」の第一段階の開発を機に、エアートランクによる日本データセンター市場への参入が示され、これらの動きは同市場のエコシステム全体の成長への追い風となるでしょう。
東京のデータセンター市場における2021の年成長見通しについての詳細は、最新の東京データセンターアップデートレポートをダウンロードして下さい。
香港
香港のデータセンター市場は、過去12-18か月逆風に直面していたにも関わらず、目覚ましい成長を維持しています。領土全体での取引が行われていますが、沙田、荃湾、葵涌エリアでは特に多額の投資が行われています。
最も注目すべきは沙田での中国移動通信による56億香港ドルの取引で、当初予想されていた取引額を49%上回りました。その敷地はティアレベルの高いのデータセンターとなる事が計画されており、この巨大な取引が他主要なエコシステムのプレイヤーに拍車をかける事が期待されています。また香港では4.21万平方フィートのデータセンターが現在建設中です。
アリババクラウド、デジタル・リアルティ、GDS(万国数拠服務)による香港での最新動向の主なインサイトについては、香港データセンターアップデートレポート をダウンロードして下さい。