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レポート

米インフレ上昇を受けて米国の不動産価格はどこに向かうのか?

本レポートでは、足許の経済見通しと金利環境の大きな変動が、将来の不動産価値にどのように影響するかについて考察する2部構成レポートの前編です。
今後の不動産投資において、複雑化するマクロ経済環境を乗り切ることがますます難しくなっています。


第1部では、経済、インフレ、金利、事業用不動産価格の歴史的な関連を概観します。
第2部では、第1部から得られた歴史的示唆を、現在の環境にあてはめながら分析します。


本レポートにおける主なポイントは以下の通りです:

  • 過去40年間超のデータに基づけば、米国の不動産リターンは、歴史的に一貫してインフレ率を上回っています。
  • 賃貸契約期間の短い不動産を中心に、CRE(事業用不動産)はインフレリスクに対して効果的なヘッジを提供すると考えられています。
  • 歴史的にインフレ率上昇局面では、不動産投資需要は増大する傾向にあります。
  • しかし、名目金利上昇を受けて資金調達コストが上昇する現在の局面では、キャップレートに含まれるリスク・スプレッドがマイナスに陥る傾向が強まりつつあることには留意が必要です。
    とりわけ、投資家の需要が市場での供給を大きく上回る集合住宅および物流施設などにおいてはこうした傾向が強まりつつあり、将来のキャップレートに対する上昇圧力は高まりつつあります。
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